Mikage Shinai Christ Church

初代教会のクリスチャンⅡ「イエス様の12弟子」  その2 使徒ヨハネ

御影神愛キリスト教会 名誉牧師 杉本俊輔

新約聖書には、ヨハネという名前の人が多く居りますので肩書きを付けて呼ばれています。今日のヨハネは、イエス様の12弟子の1人で愛の使徒ヨハネと呼ばれています。父はガリラヤ湖の裕福な漁師ゼベダイで兄はヤコブです。

2人はイエス様の最初の弟子でした。最側近の弟子で、重要な場面には必ずイエス様のそばに居ました。ヨハネは、今日では、愛の使徒として有名ですが始めから愛の人ではなかったことが記録されています。イエス様と3年6ヶ月生活を共にし、愛の人に変えられたのでしょう。

マルコ3:17を読むと、12弟子が使徒として選ばれた時、イエス様は全てを見抜かれるお方ですから兄ヤコブと共に短気で直情型の人であったのでわざわざ2人に“ボアネルゲ、即ち、雷の子”と名付けたと言われています。事実、ルカ福音書9:51~55にイエス様一行がエルサレムに向かって進んでいこうと、サマリヤの村に入った時、村人たちはイエス様一行を歓迎しませんでした。その状況を見た時、ヤコブとヨハネは頭にきてイエス様に言ったのです。「主よ、いかがでしょう。彼らを焼き払ってしまうように、天から火を呼び求めましょうか」と、イエスは振りかえって、彼らをおしかりになった。なんと乱暴で向こう見ずな兄弟でしょう。


 またあるときには、自己中心で、他者に対する心遣いのない兄弟かと思われることがありました。マルコ10:35~45にはイエス様の御心を全く理解せず、世的な思いに囚われてイエス様が栄光を受けられるときには、私たち兄弟を「ひとりをあなたの右に、ひとりを左にすわるようにしてください」。と願い出たのです。そのために他の弟子たちの怒りを買うことになったのです。愛のない野心家でした。


 しかし、人は変えられます。3年6ヶ月イエス様と寝食を共にし、毎日御教えを聞き、愛の奇跡を見ていく中で、イエス様が生ける真の神様であることと、愛の神様であることを悟りました。そして福音の真理を知ることが出来たのです。ヨハネ1:14に「わたしたちはその栄光を見た。それは父のひとり子としての栄光であって、めぐみとまこととに満ちていた」。と告白しています。


 その後ヨハネは、イエス様に最後の最後まで服従しました。イエス様が捕らえられ十字架に付けられた時、他の弟子たちは逃げてしまいました。弟子の筆頭者であったペテロでも恐怖のために逃げてしまったのですが、彼は十字架の元に居てイエス様の最後のご命令を聞いたのです。ヨハネ19:26~27イエスは、その母と愛弟子とがそばに立っているのをごらんになって、母(マリヤ)に言われた、「婦人よ、ごらんなさい。これはあなたの子です」。それからこの弟子(ヨハネ)に言われた、「ごらんなさい。これはあなたの母です」。そのとき以来、この弟子はイエスの母を自分の家に引きとった。とあるように母マリヤと生涯を共にしたのです。


 愛の使徒と呼ばれるようになったヨハネは、ヨハネの福音書を始めヨハネ第一、第二、第三の手紙を書きました。さらにローマ皇帝ドミティアヌス帝の大迫害でパトモス島に幽閉されたとき、ヨハネ黙示録を書き残してくれました。 
 また12弟子の多くは迫害を受け殉教の死を遂げましたが、唯一人ヨハネは迫害を受けながらも天寿を全うし、小アジア(現在のトルコ=アナトリア)のエペソで信徒たちに“主は愛だよ、互いに愛し合いなさい”と語り続けて主のみもとに召されたと言われています。