Mikage Shinai Christ Church

神さまに導かれて

 

副島 和明  御影神愛キリスト教会メンバー

 

私は専門学校の実習生として子供ホームに行かせていただき、卒業後、子供ホームで勤めさせていただきました。その頃から、教会には子ども達を日曜学校に連れて出席するという形で、関わりを持つようになりました。宗教的な考えでいうと、キリスト教について、良くも悪くもない、メッセージを聞いて、とてもいい考え方だと思う時もあれば、だからといって信仰を持とうと思うような感じでもなかったです。かれこれ20年弱、御影の教会と関わりを持つことになります。年もとったものだと思います。

さて、私は自分でいうのもなんですが、結構マジメな性格で、曲がったことや筋の通らないことは嫌いでして、比較的、自分の努力によって成果を上げてきたようなタイプです。だから、自分自身にもすごく厳しいところがありまして、何かあれば努力することで何とか乗り越えてきました。ですので、自分に厳しい分、人にも厳しかったです。努力しない人を認めたりすることもしにくかったんだと思います。勤めている子供ホームでもそうでした。昔は特にそうですが、スタッフに対しても厳しかったですし、子ども達に対しても厳しかったように思います。今思うと人を許すことができにくかった、自分と違う考えを受け入れにくかったのか?と思います。そういう面で、周りをしんどくさせていたし、自分自身もしんどかったのだと思います。

生きていく中で人の力でどうにかなる問題と、どうにもならない問題ってあるんですね。どうにかなっている間は気づかないものですが…自分の努力で何とかしてきた自分にとって、どうにもならない問題と対峙した時に、私は行き詰ってしまいました。原因不明のめまいに襲われ、「メニエール病」と診断を受けました。男の人では珍しいみたいです。自分がそのようなストレスで病気になることがこれまた許せない訳です…こんなはずじゃなかったって…気持ちとしては下降していくばかりです。そんな感じで、もがきながら働いていました。

さて、子供ホームは本当に恵まれた職場なんですが、今でも、毎週木曜日には杉本先生がホームに来られ、職員対象に聖書の学びの時間を持たせて頂いています。また、毎週火曜日には、個別で杉本先生に時間ととっていただき、個別の聖書の学びをさせていただいています。私も、杉本先生と毎週火曜日に個別で聖書の学びをさせていただいていました。聖書のわからないところ、疑問に思うところを杉本先生に直接聞くことができるんですね。どれだけ貴重な体験だったかと改めて思い、感謝の気持ちでいっぱいです。学びの中で「ヨシュア記の一章を読みなさい」ってみたいに言われるわけです。で、先生は何の意味を持ってこの箇所を読むように伝えられたのか?って読むわけです。これがピンポイントなんですよね。自分が今、気をつけないとダメだよって感じのことに気づけるわけです。自分の中で人知では計れないものがこの世にはあって、人間ってとても不完全で未熟で弱い存在なのだと気づいていきます。また、ちょうど、新会堂建設の時期に近かったこともあり、個別の学びの中で、子供ホームの成り立ち等も聞くことができました。子供ホームがどのようにして作られ、どのような歴史をたどってきたのか。杉本先生との学びの時間を通して、神様の存在に気づいていくと同時に、子供ホームの理念や、どのように作られ、どのような施設なのかということを再認識しました。知っているつもり、わかっているつもりでしたが、全く理解していなかった自分に気づかせていただきました。もともとの意味を知った時、何を基準に働いていたのか?とも考えさせられます。少しずつ神さまの存在を信じるようになっていきます。そんな中、私たち夫婦に長男が誕生します。結婚して10年、子どもには恵まれずだったのですが、とうとう我が家にも家族が増えるということで歓びでいっぱいでした。生まれてきた子は私そっくりでしてね、出産前のお腹の中の写真でたれ目やなぁって思っていたら、顔そのままで出てきました。(笑)。

結婚して10年、やっとこさ生まれた子なので、皆さんから祝福を受け、とても幸せな時間でした。が、入院している妻から電話があり、息子の様子がおかしいことを聞かされます。ミルクを飲んでも、吐いてしまうんですね。いくら飲ませても胃の中に入らない。原因がわからないため保育器に入って検査です。他の親子はお乳をあげて、家族で幸せな時間を過ごす中、私たち夫婦は我が子を遠くから見守ることしかできませんでした。この時、初めて心の底から「神さま、私達の子をお守り下さい」と祈りました。神さま、どうか助けて下さいと。結局、息子は胃の中に飲み込む筋肉が弱かったようで、手術の必要等はなく、無事に退院し今では元気に成長してくれています。神さまが守って下さり、神さまの存在に気づかされたんだと感じました。

人間本当に困ったり、苦しかったり、辛い時、自分ではどうしようもない時に何をするか?神様に頼ることしかできない、ということにも気づきました。神さまが様々なことを通して、気づかせて下さったのだと感謝しています。神さまを信じるように自然となっていきました。で、私なんかは特にそうなんですが、うまくいっている時ほど神さまから離れがちの生活になってしまっているんですね。なんとなくうまくいっていて、感謝の気持ちを忘れてしまう。で、困ったことがあると、神さまに頼るんですね、助けて下さいって。気づかせていただいているんだと思います。今は、うまくいっている時、神さまからいただいた恵みに感謝する。で、うまくいかないことがあったら「神さまはこのことを通して何を気づかせてくださっているんだろう?」と考えるようになりました。感謝ですね。

神さまを信じようと思う、と妻に相談したところ、快く承諾をしてくれH23年10月に洗礼を受けさせていただきました。妻にも家族にも感謝しています。