2017年8月 「感謝の日々を」
御影神愛キリスト教会 伝道師 杉本満子
暑い夏がやってきました。「暑い!暑い!」と、つい口をついて出てきます。つい数か月前までは、「寒い寒い」と言っていたのに・・・。私たち人間は、よく呟き不平を言うものだなーと思わされます。
聖書の中にも「暑い暑い」と文句を言った人のことが出てきます。それは、ヨナと言う人物です。(この人について細かく説明しませんので、知りたい方は、旧約聖書のヨナ書を読んでください。)ある時、ヨナはニネベの街の高台に立って、その街の成り行きを見ていました。ニネベの街は、今からおよそ3000年前アッシリヤ帝国(BC900-607)の首都でした。ニネベはチグリス川の東岸にありましたから暑さが酷かったのです。
ヨナはカンカン照りの丘に立っていましたから、暑くてたまりません。その時、優しい神様は、ヨナのために一本の「とうごまの木」を生えさせてくださいました。「とうごま」は見る間にスルスルと伸びて葉を茂らせて、ヨナの頭の上に日陰を作ってくれました。ヨナは大変喜んで、気持ちよく街を眺めていました。しかし、神様は、翌日一匹の虫を送って、「とうごま」の根元をかじらせてしまいました。「とうごま」は、暑い太陽の熱の下でみるみる萎(しお)れ、枯れてしまいました。そこでヨナのつぶやき、不満の言葉が始まったのです。「こんな暑いなら、生きているより死ぬ方がましだ!」と、少々大袈裟ですね。聖書を読むと、ヨナは、よく呟く人、不平を言う人だなーと思わされます。
ところで、私たちはどうでしょうか?物事がうまくいっている時は、良いのですが、少し自分の思い通りに行かないと、不平不満が出てきて、「神が愛ならば、どうしてこんなことが起こるのか?」と言って、悪いことはすべて神様のせいにしてしまうことはないでしょうか?
私たちの神様は、私たちを苦しめたり、いじめたりする方ではないのです。良い人にも悪い人にも等しく愛を注ぎ、恵みを与えてくださる方です(マタイ5:45)。だから、どんな状況にあっても、神様にすべてをゆだねて、お祈りしていくならば、必ず良い方向に導いてくださり、良い解決を与えてくださるのです。
よく知られている聖書の言葉に
「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について感謝しなさい。」(Ⅰテサロニケ5:16~18)
という言葉があります。感謝しながら、喜びながら過ごしても一日は過ぎていきます。ブツブツとつぶやき、不平不満を持ちながらも一日は過ぎていきます。どちらが幸せな道でしょうか?
まだまだ暑い日が続くと思いますが、四季に恵まれた日本に生まれたことを感謝しましょう。そして、大自然を造られた神様に感謝しながら日々を暮らしていきたいものですね。