Mikage Shinai Christ Church

2018年6月”賛美のすばらしさ”

御影神愛キリスト教会 伝道師  杉本満子 

 最近の音楽の世界には、いろいろなジャンルがありますね。クラシック、ジャズ、ロック等々、その他数多くの種類があります。そして、どこの国に行っても、その土地、その土地独特の音楽もあると思います。そして音楽は、それを演奏する人、また聞く人々を楽しませ、喜ばせてくれます。さて、音楽の歴史は、何時から始まったのでしょう。おそらく人類の歴史と共に歩んできたことと思います。聖書をみると、賛美の記事が沢山記されています。旧約の時代、今からおよそ3300年ほど前、指導者モーセがイスラエルの人々をエジプトの奴隷生活から解放して、出エジプトをした時、神様の奇跡によって人々は、真っ二つに分かれた紅海の川底を無事に渡って、後から追撃してくるエジプトの軍勢から守られたと言う記事があります。その時、ミリアムと言うモーセのお姉さんを始めとして、人々は、手に手にタンバリンをもって、神様に感謝の歌・賛美をささげた、という記事が記されています。(出エジプト記15章)

 このようにイスラエルの人々は、何か事あるごとに神様を喜び感謝する音楽を奏で、神様を賛美している記事を見ることが出来ます。旧約聖書の中で特に音楽の才能に恵まれ、多くの賛美をささげた人物としてダビデと言う人が居ます。彼はイスラエル王国第二代目の王様となった人ですが、第一代目のサウル王が精神的に病んだ時、王様の心を癒すために音楽(竪琴)を演奏する宮廷音楽士でもあったのです。しかし、彼の人生は、決して楽しい事ばかりあったわけではありません。むしろ困難と戦いの人生だったと言えるかもしれません。けれども、彼はどんな時でも神様を賛美することを忘れませんでした。そして、多くの賛美を後世に残しているのです。

 さて、賛美と言うものは、うれしい時、楽しい時だけ捧げるものではありません。苦しい時、辛い時も神様に賛美をささげると、不思議に心に平安が与えられ、道が開かれてくるのです。新約聖書使徒行伝16:19~を見ると、困難の中で賛美をささげた人達の記事が記されています。パウロとシラスと言う人達です。彼らがマケドニヤのピリピと言う町に行った時のことです。パウロとシラスは、その地で神様の福音を語り伝道していた時に、彼らに反対する人々に訴えられ捕えられて、鞭で打たれて牢獄に入れられてしまったというのです。彼らは身体じゅう傷だらけ、全身から血が流れていたことでしょう。その上足枷を付けられて動けない状態で牢獄に閉じ込められてしまったのです。どんなに苦しかったでしょう。しかし、彼らはその状態にありながら、牢獄の中で神に祈り賛美を歌い続けたと言うのです。その時奇跡が起こったのです。大地震です。そして、牢獄の扉は全部破壊され、囚人たちの足枷も全部外れてしまったと言うのです。彼らは「チャンス」とばかりに逃げ出したでしょうか?いいえ逃げ出さなかったのです。その姿を見た獄の看守は「この人達は普通の人とは違う神様が助けられたのだ、彼らの語っている神様は本物だ!」と思ったのです。そして、その晩家族と一緒にこの神様を信じて洗礼を受けたと記録されています。神様の福音が前進したのです。

 さて、賛美には素晴らしい力があります。嬉しい時、楽しい時はもちろんですが、苦しい時、困難の時にも私たちが賛美するならば、そこに奇跡が起こるのです。心の中に考えられなかった神様からの平安が与えられ、困難を乗り越えて行く力が与えられるのです。神様を賛美することは素晴らしい事です。私たちも一緒に神様を賛美する人になりましょう。