Mikage Shinai Christ Church

2018年7月”あなたを造られた方”

御影神愛キリスト教会 牧師 瀬古慎二

聖書に、このような言葉があります。
“あなたの若い日に、あなたの造り主を覚えよ。悪しき日がきたり、年が寄って、「わたしにはなんの楽しみもない」と言うようにならない前に”(伝道の書12章1節)
なぜ、私たちは若い時に、自分の造り主を知る必要があるのでしょうか。それは、やがて年が寄った時に「わたしにはなんの楽しみもない」と言うことにならないためです。

ある牧師が、老人ホームに訪問に行きました。当然、そこにはたくさんのお年寄りがいらっしゃいました。その牧師は、大勢のお年寄りを見て「皆さん、長生きされてすごいですねぇ。素晴らしいですねぇ。」と声を掛けたところ、一人の方から「何が素晴らしいものか。ただ長生きしているだけで、わしには、何の楽しみもない。長生きしたって何の意味もない。」と言われたそうです。

皆さんは、どのような老後を迎えたいでしょうか。おそらく誰もが、いくつになっても生きがいをもって元気に生活したいと思われるのではないでしょうか。では、どうしたらそのように生きることができるのでしょうか。それには、最初の聖書の言葉にあるように、あなたの若い日に、あなたの造り主、すなわち、神を信じ、神と共に生きることにあるのです。

聖書によると、人間は全て神によって造られた存在であると言われています。そして、神は私たち一人一人を目的を持って造られました。ですから、私たちが神を知り、神が自分自身に持っている目的を知り、その目的に従って生きる時、私たちは自分でしか生きることの出来ない最高の人生を送ることができるようになるのです。

「まばたきの詩人」と呼ばれた水野源三さんという方がおられます。源三さんは9歳の時に赤痢を患い、重度の脳性麻痺を起して、首から下は麻痺して全く動けなくなり、口もきけなくなりました。まばたきだけでしか意思表示をすることができなくなったのです。しかし、12歳の時に、源三さんを訪れて下さった牧師から聖書を受け取り、熱心に読むようになって聖書の神様を信じるようになりました。源三さんは、自分の造り主である神様と出会ってたくさんの詩を書くようになりました。その一つの詩、「生きる」を紹介させて頂きます。

人の目から見れば、生きる意味も目的も見いだせないような水野源三さんだったと思いますが、造り主である神様と出会い、自分は自分らしく生きる、という希望をもって多くの人に励ましと良い感化を与えて人生を歩まれた方の一人となられました。神様は、誰であっても無目的に人を造られません。私たち一人一人、目的を持って造られた尊い存在です。神を知り、神を信じる時、その目的が明らかにされ最高の人生を生きることができるのです。あなたを造り、あなたを愛しておられる神を知って頂きたいと願います。