Mikage Shinai Christ Church

2020年10月「イエス様の弟子達」

御影神愛キリスト教会 名誉牧師 杉本俊輔

 イエス・キリスト様には多くの弟子が居りました。名前の知られている12人の弟子(使徒)は聖書の中に記録されていますが、その他にも無名の人達が沢山居りました。不思議に思うのは一番弟子と思われる12弟子(使徒)たちです。何故この人たちが一番弟子として選ばれたのでしょうか。

 特別に選ばれた12人のお弟子(使徒)を見てみましょう。マタイ福音書10章1~4、マルコ3章13~19、そして、ルカ福音書6章12~16には、「イエスは祈るために山へ行き、夜を徹して神に祈られた。夜が明けると、弟子たちを呼び寄せ、その中から12人を選び出し、これに使徒という名をお与えになりました。すなわち、ペテロとも呼ばれたシモンとその兄弟アンデレ、ヤコブとヨハネ、ピリポとバルトロマイ、マタイとトマス、アルパヨの子ヤコブと、熱心党と呼ばれたシモン、ヤコブの子ユダ、それからイスカリオテのユダ。このユダが裏切り者となったのである。」と最初の弟子の名簿があります。選ばれた人達を見ると一般の人の人選とは違うのではないかと思われます。普通であれば、見識も人望もある人が選ばれます。それなのに学者も有名人も権力者も居ないだけでなく、神の御子イエス様の代理だなどとは言えないような人達でした。最初の四人、ペテロとアンデレ、ゼベダイの子ヤコブとヨハネ。彼らはガリラヤ湖の漁師でした。ピリポとバルトロマイ、トマスそしてマタイです。マタイは取税人でした。取税人はユダヤ人から見れば支配者ローマの手先、憎き売国奴、罪人と言われてユダヤ人からは村八分にされ、神殿での礼拝も赦されないほど蔑(さげす)まれていたのです。もう一人の問題者は、熱心党の「シモン」です。熱心党とは、急進的な国粋主義者でユダヤ教の反ローマ武力闘争結社で紀元70年の聖なる都エルサレムでの敗戦、そしてマサダの砦陥落(紀元73年5月2日)まで続きました。マタイとは正反対の立場の人です。最後はイエス様を裏切ったイスカリオテのユダです。この様に右も左も、玉石混交の群れだったのです。では、イエス様はなぜこの様な人々を選んだのでしょうか?答えは、Ⅰコリント1:26~29をリビングバイブルで読むとわかります。

「愛する皆さん。自分たちの仲間を見回してごらんなさい。キリスト様に従うあなたがたの中には、有名人や権力者や金持ちはほとんどいません。それどころか、神様は、この世では愚か者、無価値な者と思われている人々を、わざわざお選びになりました。それは、この世で知恵ある者、りっぱな人とされている人々を辱しめるためです。神様は、いわゆるこの世で見下されている者、全く取るに足りない者を選び、そんな人々を役立てることによって、世間では大物と言われる人を、なきに等しい者とされたのです。ですから、どこのだれであっても、神様の御前で自慢することはできません。」

 神様は、いつも弱い者、不完全な者に目を注いで清めて神様のご用に立たせて下さいます。だから、あなたもイエス様に従う者となろうではありませんか。