2020年2月「 重荷を負うて苦労している人への手紙 」
御影神愛キリスト教会 名誉牧師 杉本俊輔
1603年に江戸幕府を開府した徳川家康(1543~1616)は、多くの格言を残しました。その内の一つに「人の一生は、重荷を負うて遠き道を行くがごとし」があります。
確かに私達の人生には、春うららかな、明るく朗らかで、のどかな、平坦な道ばかりではありません。難儀をする困難な道や行く手を阻まれたかと思える試練に遭う時もあります。しかし、決して失望したり落胆してはいけません。真の神様を信じる人には、道が開かれ祝福された人生が与えられます。イエス・キリスト様は言われました。
「すべて重荷を負うて苦労している者は、わたしのもとにきなさい。あなたがたを休ませてあげよう。わたしは柔和で心のへりくだった者であるから、わたしのくびきを負うて、わたしに学びなさい。そうすれば、あなたがたの魂に休みが与えられるであろう。わたしのくびきは負いやすく、わたしの荷は軽いからである。」マタイ11:28~30
と語られました。
イエスキリスト様は愛のお方です。わたしたちの肉体的、精神的、霊的弱さ、不完全さを御存じです。また、人を分け隔てされるお方ではありません。すべての人を思いやり愛して下さるお方です。私達人間は、しばしば人を分け隔てしますね。顔を見て、人のことを判断したり、外見や、表面に現れた姿によって、評価してしまいます。性別の違い、民族の違い、どんな職業か、社会的な地位はどうか、学歴はどうかで評価しますね。そして無神経に他者を傷つけ痛めてしまいます。しかし、イエス様は誰をも差別しませんでした。健常者であれ、障害者であれ、みんな神様に愛されていると言われたのです。だから心痛めている人、労している人、重荷を負って苦労している人、能力のない人は、私の所にきなさい、わたしが助けてあげるからと言われたのです。なんと素晴らしいお方でしょうか。
実は、旧約聖書イザヤ書53:4~5(リビングバイブル)の中に、私達人類に対する愛の神様(イエス・キリスト様)の預言の姿が描かれています。「彼(イエス様)が背負い込んだのは、実は私たち(人間)の悲しみであり、彼(イエス様)を押しつぶしたのは、私たち(人間)の嘆きでした。私たち(人間)は、彼(イエス様)がそんなに苦しむのは、罪を犯して神様に罰せられているからだと考えていました。しかし、実際は、私たち(人間)の罪のために傷つき、血を流したのです。彼(イエス様)は私たち(人類)に平安を与えようとして、進んで懲らしめを受けました。彼(イエス様)がむち打たれたので、私たち(人間)は癒されました。」とあります。
イエス様の福音は、万民に与えられた福音です。国籍も人種も男女の別も長幼も関係なく与えられるものです。難行苦行もいりません。「求めよ、そうすれば与えられます」イエス様は、御昇天の前に弟子達を集めて言われました。「あなたがたは行って、すべての国民を弟子として、父と子と聖霊との名によって、彼らにバプテスマを施し、あなたがたに命じておいたいっさいのことを守るように教えよ。見よ、わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいるのである」。マタイ28:19~20と言って下さっています。何と素晴らしい愛のメッセージでしょう。 私たちをいつも愛して下さるイエス様にお従いして楽しい人生を送りましょう