Mikage Shinai Christ Church

2020年3月「 正しい選択 」

御影神愛キリスト教会 伝道師 瀬古博子 

「心をつくして主に信頼せよ」(箴言3:5)

 私の癌との付き合いが始まってから半年ほどの月日が経ちました。半年というのは癌を患っておられる方にとったら短い期間になると思いますが、私にとってはとても長く、また色々なことを経験させられた期間でした。

 最初の頃は、何も頑張らずに平安が与えられ、すべてが感謝でした。しかし、闘病生活が長くなっていく中で、下痢の苦しみ、食べては吐くことを繰り返す苦しみ、体力がなくなり立つこともできなくなる苦しみ、身の置き所の分からなくなる苦しみ、また病室から聞こえてくる他の患者さんからの愚痴を聞かなければならない苦しみ…このような苦しみを経験する中で、何度も神様に苦しさを訴えたり、早くここから脱出させてくれないことへの恨みごとを言ったりと口から良くないものが出るようになりました。それでも神様は愛の神であって、その時その時、状態に合った薬を与えて下さったり、人を連れて来てくださったり、聖書の言葉で励まして下さったりと、助けを与えて下さるということを何度も経験しました。

 しかし、神様への信仰を持ったり、失ったりの繰り返しをするようになっていました。 信仰を持てる時は前向きになり元気になれるのですが、信仰を失う時は、もともとしんどい時に失うのですから、考えることは否定的です。そのため、ますます病状を悪くさせていたのではないかと思います。

 最近、なぜ病気になった当初はあれだけ前向きに信仰を持てていたのに、今は上がったり下がったりの繰り返しをしていて、何が違うのかを考えるようになりました。そして出た結論が「選択」でした。当初は神様の憐れみで私が選択しなくても、神様が私に信仰を与えて下さったので、努力することなく信仰を持ち、前向きに感謝が出来ていました。

 でも今はその段階が終わり、正しい選択を自分でするようにという神様からの新しいチャレンジなのだということに気が付いたのです。状況に関係なく神様を信頼する・・・具体的には神様は良い神であって、必ず私に良いことをしてくださると信じることを自分の判断によって選び取らなければならないことがわかったのです。それからはどんな状況になっても私は正しい選択をすることを神様の前に決断し、誓いました。そうするとやはり心は平安になり感謝が出てくるのです。多分、これからの治療などによって辛い時に悪い選択をするようにという誘惑がやってくると思いますが、その時もやはり正しい選択をし続けようと思っています。そしてその苦しさの中での神様の愛をもっと体験出来たらと期待しています。

 正しい選択をすると必ず心に平安がやって来ます。皆さんもぜひ状況に関係なく正しい選択をしませんか。